■ 映画「怪物」

■ 全国100万人の読者の皆さま、是枝裕和監督の最新の映画、「怪物」を見てきたエリーでございます。

アップすべき料理写真を溜めまくっているのに映画の話でごめん<(_ _)><(_ _)> 

でも映画も本も料理も、全く同じくらい大事で・・・

●是枝裕和監督の最新の映画、「怪物」です。
6月2日の封切り初日にMOVIX京都に行きました。初日の上映時間は朝からレイトショーまで8回設けられていて、やはり扱いが違うなあと。
●カンヌ映画祭で脚本賞を授与されたことがよくわかりました。
3つの視点で重層的に物語は進行するのだけど、その構成も見事なら俳優さんたちもすばらしくて安藤サクラさん熱演、それに対してじわーっとゆったりいけずっぽい演技をする田中裕子さんも役にはまりきって存在感があり、じわじわじわと毒が効いてきます。
●親にとっては学校が怪物だし、学校にとっては親が怪物(モンスターペアレント)だし、子供にとっては親や学校が怪物なんだけど、では、この事件に関して発端となった怪物は誰だったのか、これがわかると、えええ?と驚く話なんだけど、でも犯人探しが主なのではなくて、人間は誰でも毒を持っているということをいやおうなく感じさせる作品だったのだと思います。
●間違いなくいい映画ながら見ているのはつらくて、特に泥だらけの子供なんかわたし見たくもないし(ごめん😂😂)ああもう、早く終わってよと最後の30分くらいは思っていたのだけど、それでも見るのをやめて外に出ようとは思わなかったし、妙に心に残って長らく余韻が続いたのでした。その泥だらけの子供たちが、実はとても利発で、ものすごく上手だったと思います。結局いちばん印象に残ったのは子供たちのパートかもしれません。
●ほんと困るのは、ものすごくいい作品なのに、わたしには向いてない、でも絶対見といた方がいい、という類のものです。見ている間じゅう、つらかったり、うっとおしかったり、はよ終われと思っていたりするのに、でも、後からやっぱり見ておいてよかったと思うわけです。今回は、坂本龍一さんの、映画音楽としては遺作ということもあったりで、まあやっぱり行かねばなと出かけました。
●子供たちのパートでやたら思い出したのは「スタンド・バイ・ミー」というアメリカ映画。あれも、全くわたし向きではないながら、あまりに有名だし愛好者多いし、まー見ておこうと随分昔に見たものです。廃線になった古い線路(「スタンド・バイ・ミー」は廃線ではなかったと思うけれど)に少年たちの冒険・・・その映画の内容よりも、その映画を見ていた時の気分を思い出したというのが正確なんだけど🤣🤣
●見て、気が済みました。
とりあえずこれは見ておかねばの気持ちで見て、ほとほと疲れてしまった(というか見たことを激しく後悔した)映画も今までいくつもありますが、そういうものではなかった、と報告しておきます<(_ _)>
●ちなみに、わたしには見る必要が全くなかったと思った映画は、この数年でいうと「シン・ゴ○ラ」とか「カ○ラを止めるな!」といった映画です。いずれも有識者の皆さんが激賞されるので見たけれど、わたしには、全く全くダメでした( ̄○ ̄;)( ̄○ ̄;)
わたしにとって、どこがどうダメだったか詳細に説明できますが、長くなるからやめます。また改めて<(_ _)>
●是枝裕和監督といえば、ほとんどフランス映画だった「真実」が、あれはわたし本当に好きでしたが、(パリでロケ地を訪ねたほど、)この「怪物」の前作は韓国映画を撮影されたわけだし、すごい方だなあと。次もまた、新作が出たら楽しみに見に出かけるのではないかと思ったり、いやもう無理しないでいいかなと思ったり。
でもでも、映画館で封切り日に作品を見るというのは、テンションも上がってやっぱりよいものでしたー。

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関谷江里