■ 全国100万人の読者の皆さま、東洋賢士さん のコース@「じき 宮ざわ」の記録です。
わたしは2023年10月の、この方の料理長就任以来、コースを味わうこと55回目です。

●12月23日(火)
東洋賢士さん のコース@「じき 宮ざわ」
今回も、ほんとすごかったです。よくまあこれだけアイデア出てくるわ、見て美しいわ、味が決まっておいしいわ😱😱
料理の神さまに選ばれた人だなあと思いながら味わったのでした。
岐阜の玉泉堂酒造 「醴泉(れいせん)」の純米大吟醸「波紋」が食前酒にひと口供され、お料理スタートです。
ぼたん海老に黄身酢の先付。
土佐酢のジュレ。
黄身酢には、亀岡の種なし柚子を塩柚子にしたものが混ぜ込まれていて、粋な風味。
中にすっくと歯が入って食感を感じるものがあり、それは日野菜で、漬物でしか食べたことのないこの野菜を、1時間オーヴン焼きにしたということ。
葉は炭焼き。
たけのこ農家さんが作った平茸が、また全く違う食感を添えていました。
もうもう、ひと皿目から
食べるわたしにも気合いが入るというものです。

●お椀は、白味噌椀・・・に見えるでしょう? でも違うのです。
かぶらのすり流しに白味噌を合わせたもの。
かぶらだけでなく、玉ねぎや長ねぎをしのばせているとも伺いました。
それでかぶら以上の旨みも深みも感じさせたのです😱
あくまで、かぶらのさらさらのすり流しながら、白味噌の香味が添えられているとわかって、
こんなの、食べたことない😱
とひたすら感嘆したお椀でした。
椀種にはこっぺ蟹みっちりのしんじょう。
しんじょう生地は鱧。でも中身のこっぺ蟹が9割くらい・・・のはずはないのだけど、そう感じるくらい、こっぺたっぷり感がありました。
たけのこ農家さんからのきくらげ。
辛子。
いやもうここまででも、
ほんとーにすごい。

●お造りは、三重からのよこわ。
無農薬もち米の藁でスモーク。
刻んだすぐきで和えてあります。
辛味大根の鬼おろしに混ぜ込まれているのはすぐきの葉。
ぽん酢吉野
ばふん雲丹、生姜、安岡のねぎ。
よこわだけでももうれつに旨いところに、すぐきの酸味と旨みが合わせられて意表を突かれるおいしさになっていました。
そこにあしらわれた、色々もろもろで食感楽しい彩りもよし。

●東洋一の蕎麦が来ましたー✨️✨️
東洋賢士さんが打たれるお蕎麦です。
ごぼうのお蕎麦
唐津「ささき農園」さんからの太閤ごぼう、これは京都の堀川ごぼうと並ぶ旨みと食感です。
この太閤ごぼうで、
ごぼうの3段活用😊☆☆☆
ごぼうチップ/ごぼうきんぴら/ごぼうピュレ。
下に、低温調理された鶏肉も控えていました。
あごと地鶏から取っただし。
3スタイルのごぼうも、
鶏肉もおだしもお蕎麦も、
もうほんとーにおいしい😭
蕎麦は、北海道 せたな町からのものということ。
蕎麦の口当たりが前回から明らかに変わっていて、
新しい試みとして、餅粉とつなぎ粉を加えられているということ。
わたしはこの最新式が、今までで一番好きです。
口あたりなめらかで、優美な感じ。
お蕎麦の持ち上げ写真、ざくっとしていてごめん😂🙏
整える暇も惜しく、とにかく早く食べたかったから許して🙏
これ何とか、もう一度食べたいものだと思うけれど、
今まで同じお蕎麦が出たきたことは一度もないのです😭
毎回がらり、がらりと趣向を変えて出してくる。
お蕎麦専門店をされてももうれつはやるだろうなあと思い、何かやったらいいのにとわたしは思ふ( ̄○ ̄;)( ̄○ ̄;)

●咲子キターです😂✨️✨️
坂井咲子さんの新作 刷毛目の器で、
小さな野菜の一品。
百合根饅頭。
北海道からの糖度の高い月光百合根を使用。
中に、香茸醤油麹で味をつけた原木椎茸、鷹ケ峯ねぎ。
茶色い、ソースに見えるものは、原木なめこを叩いたもの。
上から香茸オイル。わさび。
いやこれも、ふた口で食べてしまえる小品ながら、強烈な印象を残したのです。百合根の風味豊かで美味そのもの。中の椎茸とねぎも旨みたっぷり。
下に敷いたソースがまた、少し粗めになめこを感じさせる程度に叩いてあって、うっまーい。
なにこれ風味絶佳、と思っているうちに消えてなくなり、ソースを残さじと、お皿をなめたかったのでした😭
●これまた、咲子キターです😂✨️✨️
坂井咲子さんの先日の展示会で、
これはわたしが購入したものです。
わたしが家で使うより前に、
ここでさとしさんの料理をのせてもらうのが、お皿にとっても幸せだろうと、あらかじめ預けてお願いしておいたのでした🙏

●グラスフェッドの牛肉の炭火焼き、上に赤山椒。
三重からの無農薬の里芋は、1時間オーヴン焼きにした後、醤油を塗って、炭焼きに。
上から銀あん。
ほりごめの芹の炭火焼き。
米麹で酸味をつけたきのこ味噌。
★ほりごめの芹、とは、
山形市前明石の堀込地区(須川沿い)で栽培されるもので、70年の歴史がある。
ということです。色も香味も鮮やか。
グラスフェッドの、全く胃もたれしない軽やかな牛肉、変わらぬおいしさです。赤山椒が香りと食感を与えて粋です。
びっくり仰天したのは里芋。
オーヴンでじっくり火を入れた後に、味をつけてまた炭火で焼くって、だいぶお手間ありがとう😭🙏
ほくほくで、なめらかで、調味ばっちり決まり、これだけでももう一度食べたい😭
●ちなみにこんなお皿でした。これは坂井咲子さんのInstagramから(お許しを得て)写真を拝借しています。
鉄絵七寸型皿。

●お漬物コレクションです✨️✨️
すべて自家製で、
*****************
・オレンジ白菜
浅漬を、柚子皮と胡麻で和えたもの
・自家製千枚漬、上に昆布
・ラディッシュ
柚子を効かせた甘酢漬
・山ごぼうの味噌漬
・昆布佃煮
*****************
ここにいつもの粒味噌ちりめんと、今回感動深かった海苔佃煮も供されました。味噌汁も付きました。

●グラスデザートの方は、
ルレクチエのオーヴン焼き。
てんさい糖をまとわせて、炭火焼きにしてカラメリゼ。そこにココナッツバターで風味付け。
上に乳清クリーム。
●金木犀の琥珀糖
地に、和紅茶も使われているということ。後から聞いて、風味が特別よかったのはそのせいなのかと納得しました。
●最後の甘味に至るまで、なんという細やかさで成り立ったコースでしょう。
格別香りと口当たりのいいデザートでした。
今回も、ほんとーーに素晴らしかったです😭😭

●お薄をいただきごちそうさまでした🙏

●東洋賢士さん、
細やかで、創意に満ちた料理で今回も楽しませてくれました。
昼2回転、夜2回転なんてして、
よくまあ疲弊せず枯渇せず、
こんなに気合いの入った、
テンションの高い料理を作れるなあと驚異的に思います。
でもちょっと働き過ぎだと思う。才能を、摩滅させてはいけない。
この人の料理、55回食べたけれど飽きることがありません。
毎回、意表を突くことをしてこられます。
食材も、格別よいです。
本当にすごいです。
「じき 宮ざわ」
□
*****************
★本サイトは2016年5月8日にオープン。
2006年から10年分の4285記事は
「関谷江里の京都暮らし」 へ。
★クラブエリー新規登録お気軽に。
★速報はInstagramをご覧ください。
*****************